いま流行のFIRE（経済的自立による早期リタイア）を真剣に検討してる人には参考になる本です。今ならプライムリーディングの対象なので、アマゾンプライム会員なら無料で読めます。
これまでのFIRE本では、４％ルール（年間支出の25倍を貯めれば資産を取り崩さずに運用益だけで生活費をカバーできるとの理論）を単に紹介しているだけだったりする中で、年金や退職金など日本の環境を前提としたFIRE実現可能性を真面目に検証した本です。特に後半部分では、FIRE達成年代ごとの必要額や年金影響などが具体的に示されていて、参考になりました。リタイア後に運用しながら、年金受給年齢まで資産取り崩した場合の計算も実践的な内容と思います。また、金銭面だけでなく、FIREをする意義やリタイア後のやりたいこと探しの重要性にも触れていて、本のタイトルにふさわしい内容になっています。
さて、この本を読んで、やはりFIREは目指す価値があると改めて思いました。我々に残された時間は有限だし、使えるお金にも限りがある。そのベストバランスを能動的に見つけ出す行為がつまりFIREではないかと。「とりあえず定年まで勤めて、その後のことはそれから考える」ではなく、自分がやりたいのはこれこれで、そのために必要なお金と時間はこうだから、これだけの資産を築いたら会社は辞める、とリタイア時期を自分で決めるというのは、その人の人生プランをつくり、生き方そのものを決めることではないか、と思うわけです。
今の社会システムではまだ一般的ではなくても、今後はこのように自分で自分の生き方を能動的に決めることが当たり前になるような気がします。会社側もリタイア時期を社員が自由に選べるような制度設計のニーズが高まっていくのではないでしょうか。
ということで、いつものやついっておきます。目指せFIRE！
普通の会社員でもできる 日本版FIRE超入門
